点検の実施について
非常用電源設備点検について
非常用電源として設置されている自家発電設備は消防法により点検が義務づけられています。
建物の所有者・管理者は設置した消防用設備等を定期的に点検し、
その結果を消防署に報告する必要があります。
防火対象物・点検実施者
消防設備士又は消防設備点検資格者が点検を行わなければならない防火対象物
- 1.
- 述べ面積1,000㎡以上の特定防火対象物
(デパート、ホテル、病院、老人ホーム、幼稚園、スーパー銭湯、飲食店、地下街など)
- 2.
- 述べ面積1,000㎡以上の非特定防火対象物で消防長または消防署長が指定したもの
(工場、事務所、倉庫、共同住宅、図書館、公民館、神社、駐車場、学校、スタジオなど)
- 3.
- 屋内階段(避難経路)が一つの特定防火対象物
- *上記以外の防火対象物は、防火管理者が行う事も出来ますが
確実な点検を行うには消防設備士または消防設備点検資格者に行わせることが望ましいでしょう。
点検時のポイント
- エンジン系
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- ● エンジンオイル
- ● ラジエータ
- ● 冷却ファン
- ● ホース類
- 1. オイル・水量は規定量満たされているか確認
- 2. 油・水漏れはないか確認
- 3. ファン及びベルトの緩みはないか確認
- 4. ホース・クリップは劣化していないか確認
- 発電機系
-
- ● 発電機系
- ● 出力端子
- ● 巻き線部
- 1. 外部に損傷はないか確認
- 2. 巻線部及び導電部に損傷はないか確認
- 3. 出力端子、保護カバーに緩みはないか確認
- 始動系
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- ● 蓄電池
- ● 空気・圧縮機
- ● セルモーター
- 1. 規定電圧はあるか確認
- 2. バッテリー液は規定量入っているか確認
- 3. 配管及びタンクからのエアー漏れはないか確認
- 4. 機動性は良いか確認
- 制御系
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- ● 発電機盤
- ● 自動始動盤
- ● 補機盤
- 1. 盤本体・内部配線に腐食、劣化等はないか確認
- 2. 制御機器等の端子部に緩み、損傷はないか確認
- 3. 適正運転ができ加熱等はないか確認
「消防用設備」等は常時使用されるものではなく、火災・停電発生という非常事態の時に使用されるものです。しかし、いざ使用される際には、必ず確実に作動するものでなければならず、そのためには日頃の維持管理が極めて重要になります。